株価指数
最終更新日: 2026-07-23

株価指数について

 
株価指数とは、証券取引所全体や特定の銘柄群の株価水準およびその変動を示す指標です。
一般的に、ある時点の株価を基準として指数化することで、その後の株価の増減を把握できます。そのため、時系列での連続性が保たれ、市場や銘柄群の値動きを長期的に評価することが可能です。
代表的な株価指数には、次のようなものがあります。


日経平均株価(日経225)について

 
日経平均株価(日経225)は、日本経済新聞社が東京証券取引所プライム市場に上場する銘柄の中から、市場流動性の高い225銘柄を選定し、それらの株価を基に算出する株価平均型の株価指数です。
日経平均株価は、225銘柄の株価の合計を単純に225で割って算出するのではなく、「除数」と呼ばれる調整値で割ることにより算出されます。

※除数とは、株価平均を算出する際に、株式分割や株式併合など、市況とは無関係な株価の変動を調整し、指数の連続性を維持するために用いられる値です。

 
構成銘柄については、原則として毎年10月に定期見直しが行われ、必要に応じて銘柄の入れ替えが実施されます。見直しにあたっては、市場流動性に加え、セクター(技術、金融、消費、素材、資本財・その他、運輸・公共の6分類)間のバランスも考慮されます。
また、構成銘柄の上場廃止などの突発的な事由が発生した場合には、定期見直しとは別に臨時の銘柄入れ替えが行われることがあります。
 
日経平均株価の特徴として、値がさ株(株価水準の高い銘柄) の影響を受けやすいが挙げられます。これは、株価平均型の指数であるため、株価の高い銘柄ほど指数に与える影響が大きくなるためです。


東証株価指数(TOPIX:Tokyo Stock Price Index)について

 
東証株価指数(TOPIX)は、東京証券取引所の旧市場区分である市場第一部に上場していた全銘柄を対象として、実際に市場で流通している株式(浮動株)の比率を反映した時価総額加重型の株価指数です。
TOPIXは、1968(昭和43)年1月4日を基準日とし、基準日の時価総額を100ポイントとして算出されています。
 
TOPIXの特徴は、時価総額の大きい銘柄ほど指数に与える影響が大きいにあります。このため、市場全体の動向を比較的幅広く反映する株価指数として利用されています。
 
2022(令和4)年4月に実施された東京証券取引所の市場区分再編を契機として、TOPIXの投資対象としての機能性向上を目的とした見直しが進められています。
まず、「第一段階の見直し」では、投資対象としての適格性を高める観点から構成銘柄の見直しが行われ、この見直しは2025(令和7)年1月末に完了しました。
これに続く「第二段階の見直し」では、TOPIXの連続性を維持しながら、プライム市場、スタンダード市場およびグロース市場の全市場区分を対象として、流動性をより重視した銘柄選定や定期的な入れ替えを実施することで、市場の広範な網羅性と投資対象としての機能性のさらなる向上を目指しています。
また、市場への影響を抑えながら円滑な移行を実現するため、第一段階の見直しと同様に、十分な周知期間および移行期間を設けたうえで段階的に見直しが進められています。


東証グロース市場250指数(旧:東証マザーズ指数)について

 
東証グロース市場250指数は、東京証券取引所グロース市場に上場する新興企業の中から、時価総額を基準として株式会社JPX総研が選定した主要250銘柄を対象とする時価総額加重型の株価指数です。
 
もともとは「東証マザーズ指数」として公表されていましたが、2022(令和4)年4月の東京証券取引所の市場区分再編によりマザーズ市場が廃止されたことを受け、構成銘柄の段階的な見直しを経て、2023(令和5)年11月6日から現在の「東証グロース市場250指数」に名称変更されました。
 
この指数の構成銘柄は、年1回、10月末に定期見直しが行われます。
東証グロース市場250指数は、2003(平成15)年9月12日を基準日とし、基準日の時価総額を1,000ポイントとして算出されています。
 
東証グロース市場250指数の特徴は、高い成長が期待される新興企業を中心に構成されている点にあります。そのため、将来の成長性に対する市場の期待を反映しやすい一方で、大型株中心の指数と比較して価格変動が大きくなる傾向があります。


JPXプライム150指数(JPX Prime 150 Index)について

 
JPXプライム150指数は、東京証券取引所プライム市場に上場する時価総額上位500銘柄の中から、企業価値の向上や資本効率を重視する観点で選定された150銘柄を対象とする時価総額加重型の株価指数です。
指数は、2023(令和5)年5月26日を基準日とし、基準日の時価総額を1,000ポイントとして算出されています。
 
構成銘柄は、次の2つの基準に基づいて選定されます。

  • ROE基準
    自己資本利益率(ROE)が8%を超え、かつエクイティ・スプレッド(ROEから株主資本コストを差し引いた値)が高い銘柄の中から選定された75銘柄。
  • PBR基準
    ROE基準で選定された75銘柄を除いた銘柄のうち、株価純資産倍率(PBR)が1倍を超える銘柄から、時価総額の大きい75銘柄。

JPXプライム150指数は、これら2つの基準によって選定された合計150銘柄で構成されています。
 
JPXプライム150指数の特徴は、単に企業規模だけでなく、収益性や資本効率といった企業価値向上の観点を重視して銘柄を選定しているにあります。そのため、資本効率の改善や株主価値の向上に積極的な企業の動向を反映しやすい指数として注目されています。


JPX日経インデックス400について

 
JPX日経インデックス400は、日本取引所グループ(JPX)と日本経済新聞社が共同で開発した株価指数です。
この指数は、東京証券取引所のプライム市場、スタンダード市場およびグロース市場に上場する銘柄の中から、企業の収益性や資本効率、投資家にとっての魅力などを総合的に評価して選定された400銘柄で構成されています。
 
構成銘柄の選定は、主に次の手順で行われます。

  • 適格基準によるスクリーニング
    次のいずれかに該当する銘柄は選定対象から除外されます。
    • 上場後3年未満の銘柄
    • 過去3期すべてで営業赤字の銘柄
    • 過去3期のいずれかで債務超過となった銘柄
  • 市場流動性によるスクリーニング
    市場での売買のしやすさを示す流動性を評価するため、次の項目などが考慮されます。
    • 直近3年間の売買代金
    • 選定基準日時点の時価総額
  • 定量評価
    主に次の指標を用いて企業を評価します。
    • 自己資本利益率(ROE)の直近3年間の平均
    • 営業利益
    • 時価総額
      など
  • 定性評価
    次のような企業統治(コーポレートガバナンス)や情報開示に関する項目について加点評価が行われます。
    • 独立社外取締役の選任
    • 国際財務報告基準(IFRS)の採用
    • 英文による情報開示
      など

これらの評価を総合的に勘案して選定された400銘柄を対象に、時価総額加重型で指数が算出されます。
 
JPX日経インデックス400は、2013(平成25)年8月30日を基準日とし、基準日の時価総額を10,000ポイントとして算出されています。
また、特定の大型銘柄への偏りを抑えるため、指数全体に占める1銘柄当たりの構成比率には上限が設けられています。
構成銘柄の定期見直しおよび入れ替えは、原則として毎年8月に実施されます。
 
JPX日経インデックス400の特徴は、企業規模だけでなく、ROEなどの収益性や資本効率、コーポレートガバナンスへの取組みを重視して銘柄を選定しているにあります。そのため、「投資家にとって魅力の高い企業で構成された指数」として位置付けられています。


ダウ工業株30種平均(Dow Jones Industrial Average:DJIA)について

 
ダウ工業株30種平均(DJIA)は、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出・公表している、米国を代表する株価指数の一つです。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)やナスダック市場(NASDAQ)に上場する米国の主要企業30銘柄を対象としており、修正株価平均型(修正単純平均型)の手法により算出されます。
ダウ工業株30種平均は、構成銘柄の株価を合計し、株式分割や株式併合などの影響を調整するための「除数」で割ることにより算出されます。そのため、株価の高い銘柄ほど指数に与える影響が大きくなるという特徴があります。
 
構成銘柄は、米国経済や産業構造の変化を反映するため、必要に応じて見直しが行われます。近年では、情報技術(IT)関連企業などの比重が高まっており、米国を代表する企業の動向を示す指数として世界中の投資家から注目されています。


ナスダック総合指数(NASDAQ Composite Index)について

 
ナスダック総合指数は、米国のナスダック市場に上場する米国企業および海外企業を対象とした株価指数です。幅広い業種の企業で構成されており、その構成銘柄数は約3,700銘柄に及びます。
この指数は、時価総額加重平均型の手法により算出されており、時価総額の大きい企業ほど指数に与える影響が大きくなります
ナスダック総合指数は、1971(昭和46)年2月5日を基準日とし、基準日の指数値を100ポイントとして算出されています。
 
ナスダック総合指数の特徴は、情報技術(IT)関連企業やハイテク企業の比率が高いにあります。そのため、これらの企業の業績や市場動向が指数に反映されやすく、米国の成長企業の動向を示す代表的な株価指数として広く利用されています。


S&P500種株価指数(S&P 500 Stock Index)について

 
S&P500種株価指数は、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出・公表している、米国を代表する株価指数の一つです。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)、NYSE Americanおよびナスダック市場に上場する銘柄の中から、流動性や財務状況などの基準を満たした約500銘柄を対象としており、浮動株調整後時価総額加重型の手法により算出されます。
浮動株調整後時価総額加重型とは、市場で実際に流通している株式(浮動株)の時価総額を基に構成比率を決定する方式であり、時価総額の大きい企業ほど指数に与える影響が大きくなります
 
S&P500種株価指数の特徴は、ダウ工業株30種平均と比べて構成銘柄数が多く、業種の分散も進んでいるため、米国株式市場全体の値動きをより幅広く反映するにあります。そのため、インデックスファンドやETFのベンチマークとして広く採用されており、米国株式市場を代表する株価指数として位置付けられています。


FTSE100種総合株価指数(FTSE100)について

 
FTSE100種総合株価指数(FTSE100)は、英国ロンドン証券取引所に上場する企業のうち、時価総額の大きい100銘柄を対象として算出される株価指数です。
指数の算出・公表は、FTSE Russell(FTSEラッセル)によって行われており、時価総額加重型の手法により算出されます。
 
FTSE100の特徴は、英国を代表する大企業を中心に構成されているにあります。また、構成銘柄には海外で事業展開を行うグローバル企業も多く含まれているため、英国経済だけでなく世界経済の動向や為替相場の影響を受けやすいという特徴があります。


ドイツ株価指数(DAX:Deutscher Aktienindex)について

 
ドイツ株価指数(DAX)は、ドイツを代表する株価指数であり、フランクフルト証券取引所に上場する主要40銘柄を対象として算出されています。
DAXは、浮動株調整後時価総額加重型の手法により算出され、時価総額の大きい企業ほど指数に与える影響が大きくなります
構成銘柄には、自動車、化学、製薬、ソフトウェア、金融など、ドイツ経済を代表する企業が含まれており、ドイツ株式市場の動向を示す代表的な指標として利用されています。
 
DAXの特徴は、ドイツを代表する大型企業で構成されているにあります。また、構成銘柄には世界的に事業を展開するグローバル企業が多く含まれているため、ドイツ国内の経済動向だけでなく、世界経済や国際貿易の動向の影響も受けやすいという特徴があります。


フランス株価指数(CAC40)について

 
フランス株価指数(CAC40)は、フランスのユーロネクスト・パリに上場する企業の中から選定された主要40銘柄を対象として算出される株価指数です。
CAC40は、浮動株調整後時価総額加重型の手法により算出されており、時価総額の大きい企業ほど指数に与える影響が大きくなります
構成銘柄には、金融、エネルギー、消費財、医薬品、ラグジュアリー(高級ブランド)など、フランスを代表する企業が含まれており、フランス株式市場の動向を示す代表的な指標として利用されています。
 
CAC40の特徴は、世界的な競争力を持つグローバル企業が多く含まれているにあります。特に、高級ブランドや化粧品、航空宇宙産業などの分野で世界的に事業を展開する企業の比率が高いため、欧州経済の動向に加え、世界経済や為替相場の影響を受けやすいという特徴があります。


バフェット指数について

 
バフェット指数とは、著名な投資家ウォーレン・バフェット氏が、株式市場全体の割高・割安を判断する際の指標として注目したことで知られる指標です。
この指数は、次の式によって算出されます。
 

バフェット指数 = ( 当該国の株式時価総額 ÷ 当該国の名目GDP ) × 100

 
バフェット指数は、株式市場の規模をその国の経済規模と比較する指標であり、株価水準の妥当性を判断するための目安として利用されます。
一般的には、バフェット指数が高いほど株式市場が割高な状態にあり、低いほど割安な状態にあると考えられています。特に、指数が100%を超えると株式市場が割高であるとの見方が強まる傾向がありますが、適正な水準は金利や経済環境、市場構造などによって異なるため、100%という数値のみで一律に判断することはできません。
 
バフェット指数の特徴は、企業の業績や個別銘柄の分析ではなく、株式市場全体の時価総額を国の名目GDPと比較することで、市場全体の過熱感や割安感を把握しようとする点にあります。
一方で、海外売上高の比率が高い企業が多い国や、低金利環境下では株価が高く評価されやすいため、バフェット指数だけで株式市場の割高・割安を判断することは適切ではありません。そのため、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などの他の投資指標と併せて活用することが重要です。


VIX指数(Volatility Index)について

 
VIX指数は、シカゴ・オプション取引所(CBOE)が算出・公表している指数で、S&P500種株価指数を対象とするオプション取引の価格を基に、市場参加者が予想する今後30日間の株価変動率(予想ボラティリティ)を示す指標です。
VIX指数は、投資家が将来の市場変動をどの程度見込んでいるかを数値化したものであり、数値が高いほど市場の先行きに対する不安や警戒感が高まっていると考えられます。反対に、数値が低い場合は、市場が比較的安定しているとの見方が強いことを示します。
 
一般的に、VIX指数は平常時には10〜20程度で推移することが多いとされていますが、金融危機や地政学的リスクの高まり、大規模な経済ショックなどによって市場の不確実性が増すと、数値が大きく上昇する傾向があります。
このように、VIX指数は投資家心理や市場のリスク認識を把握するための指標として広く活用されており、「恐怖指数」とも呼ばれています。
 
VIX指数の特徴は、実際の株価水準ではなく、市場参加者が予想する将来の変動性を示している点にあります。そのため、株価指数が下落局面にある場合にはVIX指数が上昇しやすく、逆に市場が安定している局面では低水準で推移する傾向があります。
ただし、VIX指数は市場の変動リスクを示す指標であり、将来の株価の方向性(上昇・下落)を直接予測するものではありません。そのため、他の経済指標や市場分析と併せて活用することが重要です。